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大人も昔は子供だった!探査機を宇宙に帰す近未来SF『ぼくらのよあけ』



夏になってきましたね。
昔は夏休みに友達と集まって走り回ったりゲームしたりプールに行ったりしましたが、今では会って焼き肉食べるくらいしかしませんし、時の流れって残酷です・・・

今回は童心に返れるような、いろんな感情がないまぜになるすばらしい漫画、『ぼくらのよあけ』を紹介します。
ちょっと秘密にしておきたいくらいお気に入りの漫画です(笑)

ぼくらのよあけ(1) (アフタヌーンコミックス)

作品名ぼくらのよあけ
作者今井哲也
掲載誌アフタヌーンコミックス

あらすじ


2010年、地球に“SH3・アールヴィル彗星”が接近した。時は流れ2038年、夏。
宇宙大好き小学生、沢渡(さわたり)ゆうまは、謎にみちたモノと出会う。
人工知能を搭載した家庭用オートボット・ナナコの体を乗っ取るように出現したそいつは、2010年に地球に降下したとき大気圏突入時のトラブルで故障し、団地に擬態して休眠していた人工知能なのだという。
「私が宇宙に帰るのを手伝ってもらえないだろうか?」団地経由の宇宙行き、大スケールの極秘ミッションが始まった!


ストーリー


2038年夏、小学生たちがある日団地の屋上で発見した物は宇宙船だった!
彼は「虹の根」と自分たちが呼ぶ星からやってきた無人探査機「2月の黎明号」で、人工知能を搭載した人工衛星「SHⅢ」の協力により人工知能をコピーしてもらい、人間との交流を図れるようになっていた。

不慮の事故により宇宙へ帰れなくなった彼を、小学生たちが宇宙へ帰そうと奔走するジュブナイル的な漫画です。

丁度夏休みの時期の話なので定期的のこの季節に読みたくなりますね。

人工知能が生活に浸透している世界


オートボットと呼ばれる人工知能を搭載したお手伝いロボットのようなものがいます。
オートボットは頭と胴体、一対の腕が中空に浮かぶロボットです。

彼らの人工知能のもとは人工衛星「SHⅢ」に搭載されているものであり、主人公・ゆうまの家のオートボットナナコもいわばSHⅢの妹のようなものです。
ナナコはオートボットなのですが、ディスプレイに移される表情が豊かなのでカワイイです。

早くこんなロボットが普及する世の中になってほしいなと思う反面、日本ではこの手のロボットだとロビくんみたいな顔になっちゃって面白味がないので、また違ったデザインのロボが出てくれ!と願ってしまいます(笑)

キャラクターの描写が良い!


男子小学生がよくやる無意味な「階段を何歩で降りられるか」とか「女子は仲間に入れない」とか「約束破ったら絶交」とかワードだけでも懐かしいです(笑)妙に意地っ張りだったりする子もいましたよね。

女子も女子でTwitterのようなSNS「サブ」で陰湿ないじめみたいなことをやっていたり、クラスの特定の人をハブったり「うわぁ・・・」と思いつつもこういうのあるよねって思うところがあります。
出てくるキャラクターの家庭もシングルマザーだったり兄弟がいたりと様々です。

フィクションなんですが妙にリアルっぽい思春期の、少年少女が抱えるような問題も含んでいるところがこの作品の魅力の一つだと思いました。

大人も巻き込んだ展開に・・・!


2月の黎明号が地球にやってきたのは2010年・・・墜落直後の探査機をいち早く発見した少年たちもつスマートフォンに表示された言葉は「私を破壊してほしい」というメッセージでした。
少年たちは何とか宇宙に帰そうと奮闘するもそれぞれが成長・進学していくとともにいつしか宇宙船とは疎遠になっていきました。

2038年、ゆうまたちが再び2月の黎明号を目覚めさせたことにより20年前の少年たちもまた集うことになり・・・という展開です。アツい!
大人に内緒で活動していたものが当時子供だった大人たちを巻き込んで宇宙船を返すという目標に向かっていくのはとてもいいですね・・・

まとめ


全2巻なのに、この満足感はすごいです。まるで映画のようにきれいにまとまっています。
宇宙とかロボットとかを夏休みにぶつけるのは最高ですね。遠い惑星「虹の根」から1万2千年をかけて地球へやってきた2月の黎明号。

その目的は地球人と友達になるため。というのに対し、狭い地球でも仲良くできない人間・・・という対比が刺さりますね。
人工知能がまさに黎明期を迎えようとしているいま、オートボットのように生活に根付いた、日々の生活を補助してくれるようなロボットができたらいいな、と思わずにはいられません。





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