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空腹こそが最大の敵!モンスターを食べてダンジョンを進め!『ダンジョン飯』



数々の賞を受賞したダンジョン踏破型グルメ漫画、『ダンジョン飯』はもう読みましたか?
ふつうの漫画とは一線を画す発想の数々は必読の一冊となっています。

ダンジョン飯 1巻<ダンジョン飯><noscript><img src=


作品名ダンジョン飯
作者九井諒子
掲載誌ハルタ
レーベルビームコミックス

あらすじ


ある日小さな地鳴りと共に地下墓地の底が抜け、奥から一人の男が現れた。
男は1千年前に滅びた黄金の国の王を名乗る。
かつて栄華を誇ったその国は、狂乱の魔術師によって地下深く今なお捕らわれ続けているという。
「魔術師を倒したものには我が国のすべてを与えよう」そう言い残すと男はチリとなって消えた。
(『ダンジョン飯』第1巻より)


主人公ライオスたちもそのダンジョンに挑む一つのパーティだった。ダンジョンの深層でレッドドラゴンに挑むも空腹から訪れた集中力の乱れによってパーティは壊滅、ライオスの妹のファリンはレッドドラゴンに食べられてしまう。

ファリンの決死の魔法によってダンジョンの外まで転移させられたライオスたちは、何とかファリンを助けに行こうとするも装備も食料も資金も失ってしまっていた。
ライオスマルシルチルチャックの3人はダンジョン内での死亡は魔法による肉体と魂の補修が行えることから、ファリンを救出すべく再びダンジョン深層部を目指すが、このままではいつになったら助けられるかもわからない・・・
そこでダンジョンに生息している魔物を食べながらダンジョン踏破に挑もうとライオスが提案する。

ライオスは以前より魔物食に興味があり、食べられる魔物を記した書籍なども持っていた。
手始めにサソリ型とキノコ型の魔物を食べようとしていたところにセンシが通りがかり、料理を手伝ってくれることに。
適切な調理をされた魔物はとても美味で食べるのを嫌がっていたマルシルもその味に驚く。
一行のいきさつを聴いたセンシは、レッドドラゴンを調理できるという話に乗り、共にダンジョンに巣食うモンスターを食べながら進む旅へ出ることになる。

感想


九井諒子先生の物語は、短編集からもダンジョン飯のようなファンタジーをリアルに落とし込んだようなものがありました。
ダンジョン飯はそれを昇華したものといってもいいですね。

いままでRPGなどのゲームをやったことのある人なら一度は思ったことがあるであろう疑問「主人公たちは宿以外で飲まず食わずで旅をしているのか?」というものへのアンサーですね。
僕がプレイした中では強制的に食事シーンが入れられるのはグランディアくらいですね、食事でステータスアップなんてのはまあよくありますが。

とはいえ、まさか魔物を食べてダンジョンを踏破するなどありそうでなかった発想で、しかも調理法も毎回魔物の特徴を利用して作っていくのが九井先生の素晴らしいところですね。
個人的にそう来たか~と思ったのはゴースト系の魔物を利用してアイスを作った話です。
わりとゴースト系は氷魔法使ってきますし冷えるのはいいとして聖水(代用)をシェイクしてアイスを作るのは滅茶苦茶で笑いました。
代用の聖水もなんとなく神聖なものを入れて混ぜるだけというこじつけに近い理論で効果がなさそうなのに効いてしまうところも面白いです。

魔物に関しては独自解釈が多いのも僕としてはいいところだと思います。この魔物はこう!という固定観念が強いので、それを逆手に取った発想ははっとさせられます。
バジリスク(鶏の尾が蛇になったような魔物)が実は蛇が本体で尾にあたる部分が鶏であるとか、動く鎧は魔法で動いているのではなく軟体動物の集合体が動かしているだとか常人のアイデアじゃないですね(笑)

魅力的なキャラクター達


キャラクターたちにはそれぞれ魅力があり物語を彩っています。

ライオス


ライオスはトールマンという標準的な人間です。魔物への興味と好奇心がすごいので何をするかわからない感が振り切っていて、且つ、対魔物に対しての戦闘もきちんとこなせるので基本的に安心してみていられます。レッドドラゴンと戦う段階までダンジョンを踏破しているわけですし、ふざけているように見えてもちゃんと実力はあるんですよね。戦闘シーンはきりっとしていてかっこいいのに、魔物の生態について語ってるシーンはオタクっぽくて面白いです(笑)

ライオスがクレイジーすぎて人魚の魔物がドン引きして逃げるシーンとかも好きですね。

マルシル


マルシルはエルフで魔法に長けており、ファリンと同じ学校で魔法を学んでいた時も成績優秀で、ダンジョンに潜るようになったのは禁術と呼ばれる魔法を人の役に立てるためだと語っています。
様々な魔法を使えますが精密な発動が苦手なのか、ぶっぱなす系の魔法をよく使っています。

ダンジョン飯での立ち位置は魔物食に否定的な立場で、多くのものは拒絶から入りますが、最近では慣れて来たのか多少嫌がるくらいで結局食べてしまいます。センシの調理がうまいからというのもあるでしょうがおいしいものをおいしいと受け入れられるのは魔物食の素質があると感じますね(笑)

チルチャック


チルチャックはハーフフットという小人のような種族です。身軽で感覚が鋭いのでダンジョンに仕掛けられたトラップ仕掛けを解除していくのが得意です。
体が小さいため、力などはあまり内容で戦闘は専門外のようでレッドドラゴンの時も期待しないでくれと言っていました。
つっこみ役に回ることが多く、ライオスやセンシが魔物を調理しているときも冷静な一言を放っていくのが切れ味鋭くていい感じです。

雑誌の1話では「ヌルチャック」と掲載されていましたがいつのまにかにチルチャックになっていました、インド人を右に的な感じだったんでしょうかね。

センシ


センシはドワーフで鍛冶などが得意な種族です。戦士という意味ではなくドワーフ語で「探究者」という意味だそうです。

ダンジョン内で生活し、ライオスたちが初めてのダンジョン飯をする際にレクチャーをしてくれたダンジョンの料理人です。
魔物をさばいて調理しているだけあって、その生態などにも詳しく戦いでもその知識が活かされることも多くあります。
表情はほとんど変わりませんが、料理にかける情熱は並々ならぬものがあり、食べたことのないものを食べたいという気持ちはライオスに勝るとも劣らない様子がうかがえます。

ファリン


ファリンはライオスの妹で、幼いころよりライオスと野山を駆け回り自然と触れてきたため、魔物に対する抵抗は少ないようです。

魔法が得意で除霊や回復・防御魔法などを使ってパーティの補助をしていたようです。
マルシルと同じ学校に通っていましたが、勉強はあまり得意ではなかったようです。
1話では仲間を助けるために全員を地上に送り返すなどしていました。

果たしてライオスたちはファリンを救うことができるのでしょうか・・・?

料理も充実


グルメ漫画なので調理シーンもちゃんとあります。
調理法から必要な食材、調味料まで書いてあるのでそれを見ているだけでも楽しいです。

ただ、食材が食材なので味はキャラクターたちの感想から想像するしかないですが(笑)
しかしちゃんとキャラクターが食感や味について語ってくれるのでだいたいこんな味なんだろうなあというのが想像できるのはいいですね。
食べ方にも試行錯誤したりします。ミミックなんて宝箱に擬態して獲物を襲うモンスターはカニのような見た目ですがそのまま食べたりミソと一緒に食べてみたりなど必ずしもおいしい味になるというわけではないのがちょっとリアルで面白いです。

こんな人にオススメ


以前ゲームをしたことがない人にダンジョン飯面白いですよ!とおすすめしてみましたがまずダンジョンって何ってところから説明しないといけなかったので一度でもRPGのようなゲームをやったことのある人におすすめしたいですね。ゲームをやったことない人にダンジョンやモンスターの説明をするのは心が折れます(笑)
逆に僕らのように子供のころからゲームやってましたみたいな世代の人はすんなり受け入れられると思います。
先にも記しましたが、今までは「このモンスターはこう!」という固定観念を持っていたのが意外な視点から崩れるので読んでいてとても面白いし、基本的にシリアスな場面がないので嫌な気持ちになったりせずに楽しく読めるのが素晴らしいです。

まとめ


3巻で学者の一行が出てきて「ここでは死が呪いで禁じられている」と言っています。確かに冒頭の一節でも黄金の国の王がダンジョンから墓地に出てきて塵となって消えたりしていてこれはダンジョンから出たことによって呪いから解放されたのかもなあと思いました。
しかしこの呪いがあることによってファリンを助ける望みが生まれたわけですし、忌むべきだけの呪いではないなとも思います。
4巻ではついにレッドドラゴンと対峙しましたが、さらに物語にかかわってきそうなあのキャラクターが登場しましたね。

ドラゴンを倒してしまったら終わってしまうのでは・・・と不安に思っていましたがまだまだ続きそうでほっとしました(笑)

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